【後編】パン屋をはじめるときに必要な製パン機械
◎パン作りの工程をすべて手作業で行うメリット・デメリット
パン作りの工程は多岐にわたり、労力が必要なシーンは数多くあります。しかし、生地を傷めないためには、丁寧な作業が必要です。パン作りを手作業で行うなら、丁寧に作業できたり柔軟な対応できるといったメリットがあります。一方で、作業における力加減の調整が難しかったり、完成までに時間がかかるなどのデメリットもあります。パン作りは環境の影響も大きく受けるため、このような状況下で一定の品質を保つことは難しいでしょう。作業にかかる人員も限られてしまい、商品の数や種類に限界が生じてしまうのは自然なことです。売上アップを図るために商品の種類を増やそうとすれば、作業工程が複雑化してスタッフに負担がかかります。このようなメリット・デメリットを考えると、手作業のみでは商品を開発して増やすのは簡単ではありません。
パンの品質を保つうえで重要なのは、生地を傷めないことです。生地は捏ねる工程でグルテン膜が形成されます。工程を進めると、グルテンの網目構造が細かくなり、内部に多くの炭酸ガスを保持できるようになります。この炭酸ガスのおかげで、焼いたときにふんわりと膨らみボリュームのあるパンとなるのです。しかし、生地を捏ねたり丸めたりする過程で、グルテン膜は切れて傷んでしまいます。とくに、成形の工程は注意が必要です。形を整えるために、触りすぎたりいじりすぎたりしてはいけません。傷んだ生地は、焼きムラの発生や膨らまない原因になります。
もちろん、成形以外にもパンの美味しさを保つために丁寧さが求められる工程は多数あります。商品として販売するためには、焼き上がったあとにも冷却や包装の工程が必要です。このように、パン作りではすべての工程に丁寧で細かい作業が求められ、人の手のみで進めていくのは難しいといえるでしょう。

◎パン作りの後半工程で必要となる製パン機械
生地作りの工程は、分割・丸めと一次発酵が終わったら、後半の成形に進みます。その後、最終発酵や焼成、冷却・包装という工程を経てパンは商品として棚に並びます。成形は、商品の見た目に関わる重要な工程です。パンの形を整える作業となり、人の手のみで進めると時間がかかるうえに、商品の質が安定しない恐れもあります。このようなリスクを避けるには、生地伸ばし機のシーターがあると役立ちます。シーターは、生地をシート状に薄く伸ばせる製パン機械です。クロワッサンやデニッシュを作る際の、折り込みの工程で欠かせない機械となります。クロワッサンやデニッシュなどの生地は、独特のサクサク感を生むために、バターを折り込んでは伸ばすという作業を繰り返します。手作業で行えば時間がかかり、バターが溶けてしまう恐れもあります。大量に商品を作るパン屋では、必要不可欠な製パン機械といえるでしょう。
成形した生地を焼く前には、最終発酵が必要です。この際、最終発酵機のホイロがあれば、安定した環境を整えることができます。外気温による環境の変化に左右されることなく、最終発酵が進められます。店舗スペースが限られていて大きな機械の導入が難しい場合は、オーブンの発酵機能でも代用できます。ただし、大量生産に向いていないため、専用のホイロがあると便利です。パン作りの焼成工程では、こまでの作業が結果となって現れます。焼成時は、小型のデッキオーブンが必要です。パン屋ではさまざまな種類の商品を焼いていくため、1回に10~20個程度焼けるサイズが必要で、上下の火加減が調整できるタイプであればさらによいでしょう。菓子パンやパイ、焼き菓子を作るのであれば、補助用としてコンベクションオーブンも必要です。
焼き上がったものは、販売できるよう冷却して包装します。冷却用の棚としてクーリングラックがあれば、作業する台との分別が可能です。クーリングラックは、焼き上がったパンを冷ますための場所となります。商品で食パンを扱う場合は、パンスライサーもあると便利です。手作業でも可能ですが、導入するなら均一さを保てます。また、包装時の包装機(OPP袋のシーラー)もあると役立ちます。このように、細かい工程の作業量まで検討して機械を導入するなら、パン作りの効率化や生産性向上につながります。

◎成形で大きな役割を果たす製パン機械のモルダー
パン作りにおいて、モルダーはガス抜きと成形の工程で欠かせない製パン機械です。ガス抜きは、生地作りの重要な工程になります。ガス抜きをしっかりと行うなら、生地の表面がつるんとしたツヤのある仕上がりになり、焼き上がりが美しくなります。生地の状態が一定でなければ、焼き上がりや味わいのよいパンにはなりません。パン屋では多くの生地を扱うため、すべて手作業でガス抜き・成形をしていると、スタッフの負担が大きくなります。生地の状態を安定させることも難しいでしょう。 製パン機械のモルダーは、手作業よりもしっかりとガス抜きできるうえに、生地を傷めない点が特徴です。品質が安定し、作業の効率化が図れるという大きなメリットもあります。モルダーは、分割されたパン生地を圧延ローラーでガス抜きし、コンベアで運びながらロール状に成形します。小型の卓上タイプから工場で使用する大型タイプまでさまざまな種類があり、店舗の規模に合わせて選択することが可能です。 KOKIでは、大きなパン工場に設置できるモルダーの開発・販売しています。単体ドライブ方式を用いているモルダーは、速度調整が自在に行える機械です。ローラーと駆動モーターを直行することで、微妙な速度でも調整できるという特徴があります。また、各ローラー単体で速度調整でき、多種多様な商品に対応できるモルダーもあります。どちらもモーターとローラーの取り外しが簡便化されており、メンテナンスの向上も図れるよう工夫された構造です。安全面に加えて衛生面の向上も図れ、食品を取り扱ううえで重要な要素を併せ持っています。
◎まとめ
パン作りは、すべての工程において正確さと丁寧さを必要とするため、商品の品質を維持するには製パン機械の導入がおすすめです。KOKIでは、成形に欠かせないモルダーの開発・販売を行っています。さまざまな種類を取り扱っているので、ぜひお気軽にご相談ください。

