パン生地の質は手ごねで決まる!ふっくらとしたパンに仕上げるコツ
◎パン生地の基本的なつくり方
まずは、パン生地の基本的なつくり方をおさえておきましょう。パン生地づくりでは、下準備から焼成までの工程を丁寧に行うことが大切です。まずは、材料の計量からはじめます。このとき、使用する水の温度や油脂のやわらかさなどもチェックし、材料を適切な状態に整えるのがポイントです。ボウルのなかで粉類や水、イーストなどの材料を均一に混ぜ、生地をひとつにまとめたら、台の上でパン生地をこねる作業に移ります。油脂を使用するパンの場合は、手ごねの途中で生地に油脂を加え、練り込む工程も必要です。
手ごねしたパン生地は、ホイロなどを使用して25〜30℃の温度で一次発酵させます。生地が発酵したら、ガス抜きを行います。ガス抜きをしたパン生地を分割し、丸めてからさらにベンチタイムで休ませて、成形作業に入ります。成型したパン生地を30〜38℃で最終発酵させ、パン生地を十分にふくらませたのちに、オーブンで焼成したら完成です。
パン生地のつくり方における手ごねの工程は、生地にグルテンを形成させるために欠かせません。グルテンは、小麦粉に水を加えてこねることでつくられる物質で、粘りと弾力性を持っています。丁寧に手ごねすることで、グルテンの薄い膜がパン生地内に広がり、発酵によって生まれた炭酸ガスを外に逃さない構造がつくられます。グルテンによって炭酸ガスを生地のなかに保つと、ふっくらとしたパンに仕上がります。しっかりとグルテンが形成されたパンは、焼成後も形を保ちやすく、しぼみにくくなります。

◎パン生地の手ごねで固くなってしまう原因
パン生地をつくる際、基本的なつくり方を守っていても、なかなか上手に焼き上げられないことがあるかもしれません。しっかり手ごねしているはずなのに、思いどおりにふっくらと仕上がらず生地自体が固くなってしまうのは、よくある失敗のひとつです。手ごねでパン生地が固くなってしまう原因のひとつに、パン生地に対して水分量が多かったり少なかったりすることがあげられます。水分が少なすぎる場合、焼成時にパン生地が乾燥しやすくなるため、焼き上がりが固くなります。その一方で水分が多すぎても、生地表面の水分が焼成時に過剰に蒸発し、パン生地の外側が固くなってしまう場合があるのです。
またパン生地の発酵不足も、原因のひとつとなります。発酵が十分でないと、生地の内部にグルテン構造が上手に形成されず、ふくらむための炭酸ガスが保持されにくくなります。そのためパン生地がしっかりふくらまず、焼き上がりが固くなるのです。ほかにも、焼成する際の温度や時間が適切ではないために、固くなってしまう場合があります。オーブンの設定温度が高すぎたり焼成時間が長すぎると、パン生地内の水分が必要以上に飛んでしまうので、乾燥した食感になってしまいます。このような原因によってパンが固くなっていないか、ひとつひとつの工程を丁寧に見直すことが、パン生地づくりでは大切です。

◎パン生地を手ごねする際のコツ
手ごねでパン生地をつくる際に、いくつかのコツを意識すると、ふっくらとしたおいしいパンを焼き上げられます。まず、こねる作業には力が必要です。安定した作業ができるマットやペストリーボードを使用すると、効率的に生地をこねることができます。また水と粉類を合わせる際は、ダマにならないよう丁寧に混ぜ合わせ、生地の発酵が均一になるよう意識しましょう。パン生地づくりでは、温度が非常に重要です。発酵を行うイーストは生きものなので、活動するために適した温度があります。パンの種類に合わせて水の温度を調整することも、パン生地の発酵を促すうえで重要です。こねる際の室温は20〜25℃、湿度は50〜70%程度が適した環境とされています。こね上げの作業中にも、温度が上がりすぎないように注意する必要があります。そして、適切な温度で生地の発酵を行います。発酵の適温として、一次発酵は25〜30℃、二次発酵は30〜38℃といわれています。発酵後にフィンガーテストを行い、パン生地に指のあとがほとんどそのまま残ったら、発酵が適切に進んだ証拠です。
パン生地をこねる際は、パン生地を「押しのばす」「折りたたむ」「叩く」といった動作を繰り返し、グルテンが均一に形成されるように、根気よく作業を進めましょう。手の付け根でパン生地を押すようにこねると、力がしっかり伝わってよくこね上がり、手首への負担も少なくなります。また、手ごねを終えるタイミングを見極めるために、パン生地の状態をよく観察してください。生地の表面がなめらかで押したときに弾力があるか、指で引きのばした際に指が透けるほど薄い膜ができるかといった点を観察して判断しましょう。このような状態になっていれば、手ごねによってグルテンがしっかりと形成されています。
パン生地が思うようにふっくら仕上がらず、焼き上がりが固くなる場合には、生地の水分量を適切に保つようにしてください。材料として加える水の量をきちんと計るのはもちろんですが、霧吹きで生地表面に水分をかける際も、かけすぎに注意が必要です。焼成する際は、オーブンの温度や焼成時間を守り、あらかじめオーブンを予熱しておきましょう。予熱しなかった場合、適正な温度に達するまでに時間がかかるため、焼成時間が長くなってパン生地が固く焼き上がる場合があります。このようなコツに注意してつくるなら、手ごねでパン生地を上手に仕上げ、おいしいパンを焼き上げられるでしょう。

◎まとめ
パン生地を手ごねで仕上げる工程は、パンづくり全体のなかでも大切な工程です。KOKIでは、パンの品質を一定に保ちつつ、効率的な製造を実現する製パン機械を開発しています。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
