菓子パンを作るポイントと生地を均等に分ける分割機の特徴
◎日本で生まれた菓子パンの歴史
元祖とされるあんパンは、現在も営業を続けている木村屋總本店で明治7年に作られました。初代木村安兵衛氏と二代目の木村英三郎氏が、米、麹、水からできる酒種酵母菌を使用した酒種あんパンを作ったことがはじまりです。この酒種あんパンがお役人の目に留まり、明治8年には桜の塩漬けを乗せた桜あんパンが天皇に献上されました。桜あんパンが天皇の口に合い喜ばれたことをきっかけに、あんパンが日本全国に広まるようになりました。酒種あんパンは、現在も木村屋總本店での人気商品として親しまれています。
ジャムパンは、木村屋總本店で明治33年に誕生した菓子パンです。三代目木村儀四郎氏が当時東洋製菓の実験を行っていた際に、ビスケットの生地にジャムを挟んで焼く作業から「あんの代わりにジャムを挟んでみてはどうか」と思いついたことがきっかけとされています。ジャムパンを作り販売したところ大評判となりました。
クリームパンは、明治37年に中村屋で誕生した菓子パンです。中村屋の創業者である相馬愛蔵氏が、はじめて食べたシュークリームの美味しさに感動し、クリームパンを考案しました。クリームは乳製品を使うため、当時の子ども達には栄養面でもよい効果をもたらすのではとの考えもありました。そしてクリームパンを販売したところ、あんパンやジャムパンと並び人気の菓子パンとなりました。これらの明治時代に誕生した菓子パンは、現代でもベーカリーやスーパーで販売され、長く愛されています。

◎菓子パンの生地の特徴と作るときのポイント
菓子パンは、パンのなかでリッチなパンに分類されます。リッチなパンとは砂糖や乳製品、卵などの副材料が豊富に配合されたパンを指します。菓子パンは食パンやフランスパンなどと比較して、砂糖の配合量が多いことが特徴です。一般的な砂糖の配合率は食パンは6%前後のところ、菓子パンは25%前後です。このように砂糖の配合率が多い理由は、単純にパン生地を甘くするだけではありません。砂糖はグルテンの形成を阻害するため、配合量を多くすることでグルテンの弾性が弱まり、伸びのよいやわらかいパン生地になります。生地の伸びが良いことで、焼成時の膨らみもよくなり、ボリュームのあるパンができあがるのです。
家庭で菓子パンを作る際は、同じパン生地を使い、あんこやジャム、クリームなどフィリングを変えて複数の菓子パンを同時に作ることが可能です。パン生地の作り方は、小麦粉、砂糖、塩、イーストを混ぜ、水、牛乳、卵も加えて粉気がなくなるまで混ぜます。台に出して捏ね、バターを加えてさらに捏ねます。生地がまとまりグルテンの膜ができたら、60分ほど生地が2倍になるまで一次発酵させます。生地を分割し、丸めたら15分ほどベンチタイムをとります。次にフィリングを包み成形していきます。このとき生地のとじ目にフィリングが付いてしまうと、しっかりと閉じられなくなるため注意しましょう。フィリングを包み終わったら二次発酵させ、予熱したオーブンで焼いたら完成です。
菓子パンのパン生地を作る際、パン生地が緩めのためべたつきやすく、捏ねるのに時間がかかることがあります。捏ね続けグルテンの膜が形成されれば、生地はしっかりとまとまるため、カードを使って生地を集めながら捏ねるのがポイントです。パン生地を分割する際の生地の扱い方にも注意が必要です。分割の工程で与えたダメージは焼成時にまで影響するため、負担を減らすことが大切です。分割するときは手でちぎるのではなく、カードを使うようにしましょう。カードをのこぎりのようにして生地を切るのではなく、一気に押し切るようにします。何度も生地を切るとグルテンが壊れたりガスが抜けたりしてしまうため、切る回数を少なくするのがポイントです。また、生地玉の重さをひとつずつ量る作業も欠かせません。生地の重さが揃っていないと、二次発酵時の進み具合や、焼き上がりの速度にバラつきが出てしまいます。そのため量りを使い、重さが均等になるようにするのもポイントです。

◎菓子パン製造ラインで活躍するKOKIの分割機
パン生地を分割する工程では、生地を傷めないよう注意が必要です。しかし菓子パンの生地はやわらかいため生地の扱いが難しく、手作業で行うとなると品質にバラつきが出てしまい、ロスにつながる可能性があります。そのため菓子パンの製造ラインでは分割機を利用し、品質の安定と生産性の向上を図っています。KOKIの分割機ESD63は、菓子パンのようにやわらかい生地でも、負担をかけずに分割することが可能です。分割機ESD63は弱い圧力で分割するため、生地にストレスを与えず、分割後の発酵や焼成時の膨らみに影響しません。分割時のガス抜けを軽減するため重量のバラつきが抑えられ、パン生地を均等に分けられるようになります。
分割機ESD63はタッチパネルで操作でき、重量の調整も簡単です。グラム数を入力すれば自動で調整して分割してくれるため、機械操作に不慣れなスタッフでも利用できます。また分割機ESD63はメンテナンス性も高く、耐久性にも優れています。分割機ESD63は機械の側面にリンク構造が設けられているため、内部の造りがシンプルで清掃しやすいのが特徴です。分割機ESD63で使われているパン生地を押し込むパーツは取り外し可能で、PET樹脂製のため軽く、清掃時間の短縮も可能になります。菓子パンの製造ラインでは分割機を利用することで均等な分割が可能になり、品質の安定化とロスの削減につながります。
◎まとめ
菓子パンはパン生地にダメージを与えずに分割することで、ふんわりとボリュームのある焼き上がりになります。KOKIの分割機はパン生地へのストレスが少なく、均等な分割が可能です。菓子パン製造ラインで分割機の導入を検討中の方は、当社までお気軽にお問合せください。

