ブログ

密封してパンの美味しさを保つ!製パン機械の包装機

2024年4月2日
ベーカリーやスーパーで購入するパンは、一般的にビニール袋などに袋詰めされています。パンの袋詰めは、単に持ち運びしやすくするだけでなくパンの美味しさを保つためにも大切です。この記事では、パンの袋詰めと、袋詰めに欠かせない製パン機械の包装機をご紹介します。 
◎持ち帰りに欠かせないパンの袋詰め 
製造したパンをお客さまに届ける際に欠かせないのが、パンの袋詰めです。ビニール袋に入れて販売されることが多いですが、ベーカリーなどでは紙袋を使用している場合もあります。やわらかくふんわりと焼き上がったパンをそのまま自宅に持ち帰り、美味しく食べられるようにパンを保護します。袋詰めすることによってパンの美味しさを保つこともできます。パンは水分が蒸発しすぎると、生地がパサパサして硬くなります。また空気に触れて酸化すると、パンの食感や風味が落ちてしまうでしょう。パンの袋詰めは、乾燥や酸化によるパンの劣化を防ぎ、焼きたての味や香りを保つために役立ちます。
 
さらに工場など無菌の場所で製造しているパンは、そのまま密封することにより菌の侵入を防ぐためカビが発生せず、衛生面でも効果があります。ベーカリーなど手作業で袋詰めする場合、パンがやわらかいため袋詰めにも手間がかかります。袋の口を開けて、滑り込ませるように袋詰めするのがコツですが、包装機と呼ばれる製パン機械を使って袋詰めを行いやすくしている製パンの現場もあります。 

持ち帰りに欠かせないパンの袋詰め 
◎パンで使われる包装の種類 
パンの包装に使用されている袋には、いくつかの種類があります。よく使用されているビニール袋のひとつは、OPP袋です。OPP袋は、食品以外にも小物やアパレルなどを包む際によく使用されています。引っ張っても伸びないビニール袋で、透明度が高く硬めの手触りが特徴です。パリッとしているため高級感があり、価格は少し高めになります。IPP袋は、パンの包装で一番使用されているビニール袋です。やわらかい手触りで、引っ張ると伸びるので裂けにくいという特徴があります。食パンの包装に多く使用されており、比較的安価なビニール袋です。
 
パンの包装には、紙袋も使用されています。焼きたてで熱い状態のパンは、ビニール袋に入れると蒸気で水滴が発生してしまい、パン生地が湿ってしまうため、焼きたてのパンには紙袋が適しています。油が染みやすいというデメリットがありますが、油に強い素材を使用した紙袋なども開発されています。一般的なビニール袋や紙袋のほかにも、紙袋の一部をフィルムにして中身を見やすくし、ビニール袋と紙袋の良いところを組み合わせた袋やサンドイッチ用に三角の形状をしたビニール袋、フランスパン用の細長い袋などもあり、パンの種類に合わせてさまざまな袋が使用されています。
 
パンで使われる包装の種類 
◎製パン工場で使われる包装機 
ベーカリーでは、選んだパンをレジで袋詰めすることが多いですが、衛生面からあらかじめ袋詰めしたパンを店頭に並べている店舗もあります。またパン工場など大量生産を行う製パンの現場では、すべて袋詰めにしてから出荷するため、包装機と呼ばれる製パン機械を使って作業の効率化を図っています。包装機には、ベーカリーで使用できる簡易的な包装機から製造ラインに組み込まれる大型の包装機まで、さまざまな種類があります。 
 
ベーカリーなどで袋詰めを効率的に行うために活用できる、卓上で使用する簡易的な包装機があります。包装機に口を開けた状態でビニール袋をセットして、斜めになっているトレイにパンを乗せると、滑らせるようにして簡単に袋詰めができます。手作業の負担を軽くする製パン機械です。 
 
袋詰め用の製パン機械として広く使用されているのが、ピロー包装機と呼ばれる製パン機械です。ピロー包装とは、筒状にしたフィルムに商品を入れた状態で上下を圧着し、完全に商品を密封できる包装のことです。包装した袋の形が枕に似ているためピロー包装と呼ばれています。ピロー包装は、パン以外にもお菓子やおにぎりといった食品、医療品などの包装にも使われている包装方法です。密封できるため、酸化や湿気、菌などから商品を保護し、長期間保存しやすくなります。また衝撃によって破損するのを防ぐため、流通もしやすくなります。 
 
製パン機械のピロー包装機には、卓上で使用できる小型包装機から、大型の包装機まで、さまざまなサイズや種類があります。ピロー包装機は、大きく分けて横型ピロー包装機と縦型ピロー包装機があり、横型は平面に流れるフィルムに商品を包むように包装し、縦型は垂直に流れるフィルムに商品を落として包装します。パンの包装機として多く使用されているのは、横型ピロー包装機です。まず、横型ピロー包装機の流れるコンベアにパンをセットすると、フィルムも別の部分から送り出しが行われます。続いてフィルムを丸めて商品を包むように圧着し筒状にしますが、商品の後ろ側で圧着する横型包装機を正ピロー、前側で圧着する横型包装機を逆ピローといいます。筒状のフィルムに包まれた商品は、コンベアで流れながら両側を圧着してフィルムの切断と接着を行い、ひとつずつ包装された商品ができあがります。ベーカリーやパン工場でピロー包装機を使用することにより、パンの包装作業を自動で行い、作業効率が格段にアップします。 
 
製パン機械の包装機には、大量生産を行うパン工場の製造ラインで使用できる大型の包装機もあります。製造ラインでは、さまざまな工程を行う製パン機械が連続で組み合わされ、製造から出荷までの作業をすべて自動で行います。焼き上げた食パンや菓子パンなどは、製造ラインのコンベアで流れながら冷まされ、適温になった状態でそのまま袋詰めを行う包装機へ流れていきます。包装機で袋に密封されたパンは、コンベアで流れてコンテナに詰められ出荷されます。 
製パン工場で使われる包装機
◎まとめ 
製パン機械の包装機は、パンの乾燥や酸化を防ぐために役立ちます。製パンの現場では美味しいパンを届けるために、包装機を含むさまざまな製パン機械が使われています。KOKIでは、丸目機や分割機などを開発している製パン機械メーカーです。製パン機械に関することはお気軽にお問い合わせください。
 
密封してパンの美味しさを保つ!製パン機械の包装機