ブログ

パンの安全を守る!製パン機械における衛生管理の重要性

2024年10月15日
パン作りでは、製品を安心して味わってもらうために衛生管理が重要です。製パン機械の清掃は欠かせないものとなっていますが、構造が複雑なため日々の作業には大きな負荷がかかります。パンのおいしさは、作り手が食の安全を守りたいという姿勢によって支えられているのです。この記事では、製パン機械における衛生管理の重要性や問題点についてご紹介します。

◎製パン機械に求められる衛生管理

パンが消費者のもとへ安全に届けられる過程では、衛生管理が重要な役割を担っています。パン工場で作られる製品は、カビの発生や微生物の増殖を防止するために、適正な検査に基づいた消費期限が設定されているのです。2021年6月から原則すべての食品事業者に、HACCPに沿った食品衛生管理が義務化され、製パン業界にも適用されています。HACCPとは、食の安全を確保するための衛生管理手法です。事業規模に沿った計画の立案と見直しを繰り返すことで、汚染を防ぐだけでなく発生要因の分析も可能となり、日々の衛生レベルの向上につながっています。
 
パンはオーブンで焼成されるため、有害微生物が死滅する条件は揃っています。一般的な衛生管理を実施していれば、過度な心配は不要でしょう。しかしパンの種類は数多く、焼成後にクリームを充填したり総菜をはさんだりするタイプもあります。製造工程が多岐にわたるため、製品によっては健康被害のリスクが高くなるのです。パン作りで考えられる害は、製パン機械の生地残渣による害虫の発生や細菌感染などがあります。菌によっては加熱しても死滅しない場合があるため、細心の注意が必要です。食品汚染に関連する有害生物や物質にも注意を払うことが重要です。実際の清掃では、ミキシングや分割・丸めの工程で使う製パン機械の表面に付着した食品残渣を取りのぞくといった、細かい作業が求められます。機械を分解して、部品ごとの水拭きや水洗いを実施します。水分を拭き取ってから機械に設置するまでがひとつの工程なので、時間を要する作業といえます。

製パン機械に求められる衛生管理

◎製パン機械における衛生管理上の問題点

製パン機械の衛生保持に日々の清掃は欠かせず、構造の精密さから入念な衛生管理が求められます。こぼれた粉や機械についたパン生地の残渣で害虫が発生してしまうためです。小麦粉はパン作りに欠かせない材料で、生地として使用するだけでなく、くっつき防止などの役割もあります。全体の使用量は多くなるため、飛散は避けられないでしょう。粉によるトラブルとしては、飛散や摩耗、詰まりなどがあります。パン生地となった状態では、粘弾性が生まれ機械に付着しやすくなるため、状態にあわせた清掃が必要です。パンの作り手は、日々の清掃や点検を入念に行うことで、設備や器具の保全に努めています。
 
製パン機械は部品が多く、プレートの取り外しなど1つひとつの作業に手間がかかります。機械に溝やチェーンがある場合には、細かい部分の清掃が必要です。金属を使用しているため重量感があり、作業する側にかかる負担は大きくなるのです。パン工場では女性の従業員が多い所もあり、力が必要な作業を短時間で終わらせることは困難でしょう。清掃場所は機械だけでなく工場全体となるため、衛生環境を整えることは大変です。従業員の負担が大きくなると、清掃作業がスムーズに実施できないだけでなく離職の増加にもつながります。製パン機械の清掃は、衛生管理だけでなく働く人の労働状況にも直結しているのです。
 
製パン機械における衛生管理上の問題点

◎衛生管理面が考慮されたKOKI製パン機械の特徴

KOKIの製パン機械は、生地だけでなく働く人にもやさしいことが特徴です。金属だけの機械は、摩耗して異物混入やさびにつながります。一部に食品衛生法取得品である樹脂シールプレートを使用することで、清掃の簡易化に努めています。分割機ESDやUSDシリーズでは、金属同士の摺動にならないよう、摩擦に強いPET樹脂製の主ラムを採用しています。PET樹脂は耐熱性や耐水性に優れており、衝撃にも強いという特性があるためです。チャンバーの材質は析出硬化熱処理ステンレス鋼で、内部にはPEEK樹脂材(FDA取得)を使用しています。食品安全性に優れており、安心してパン作りに使用できる素材です。ホッパー内部はKOKIオリジナルEFTEコーティングで生地の付着を防ぎ、拭くだけで綺麗になります。変形や歪みなどの経年変化が起こりにくかったり金属同士の摺動よりも汚れにくかったりと、清掃やメンテナンスでのメリットは多いといえるでしょう。

衛生管理面が考慮されたKOKI製パン機械の特徴
 
KOKIの丸目機は、ラインにあわせたトラフを選択できます。非粘着性と耐久性向上を図った特殊表面処理トラフや、ポリオレフィンベルトに特殊接着を施したベルトタイプもあり、製品に適した選択が可能です。ポリオレフィンは軽くて柔軟性がある高分子樹脂で、安全性に配慮された素材です。跳ね上げ式トラフでは、ノブを緩めればボトムプレートとの接触面を簡単に清掃できるような構造になっています。また粉付け時に問題となる小麦粉の飛散を防ぐため、ラウンダー用回転シュートを付属することも可能です。ダブルドラムは入口と出口のドラム回転方向を変えることで、生地にまんべんなく粉が付けられるよう設計されています。この構造により、飛散の抑制だけでなく無駄な小麦粉の使用が避けられて、コスト削減にもつながります。KOKIの製パン機械は駆動にチェーンを使用せず、シンプルな構造です。ねじではなくピンを外すだけで分解できるため、清掃時の取り外しが簡単です。生地だけでなく、働く人にもやさしい機械でパン作りの環境を整えています。
 
衛生管理面が考慮されたKOKI製パン機械の特徴

◎まとめ

パンを消費者に安心して届けるためには、製パン機械の清潔を保持して定期的に点検を繰り返すことが重要です。そのために、作り手は責任をもって作業に臨んでいます。少しでも負担を減らし、作り手と消費者双方の笑顔が守れるよう、KOKIの製パン機械は清掃やメンテナンスも大切にしています。製パン機械のご相談は、お気軽にお問い合わせください。
 
パンの安全を守る!製パン機械における衛生管理の重要性