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ピザ生地に最適な丸めを実現!逆円錐型丸目機の特徴

2024年10月29日
ピザは、日本で広く親しまれている料理です。ピザ用のパン生地にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる美味しさの魅力があります。この記事では、ピザ生地の種類や作り方のポイントと、ピザ生地作りに最適な、逆円錐型の丸目機の特徴についてご紹介します。

◎加水率が高くもっちりとした食感のピザ用パン生地

ピザを焼くときは、高温で短時間のうちに焼き上げます。350~450度ほどの温度で60~90秒程度焼くと、生地がふっくらしもっちりした食感が生まれます。ピザ用パン生地の食感に大きく影響するのが、加水率です。加水率とは、パン生地に使用する粉の全体量に対する、水分量の比率を指しています。水分量が多いほど、焼くときに水蒸気と一緒に生地が外側に押し広げられるため、ボリュームのある軽い食感が生まれます。しかし加水率の高いパン生地はべたつきやすいため、丸めや成形が難しくなります。
 
もっちりとした食感を楽しみたいピザ用パン生地は、加水率60%ほどに調整します。張りと弾力が強くなり、伸ばしても縮んでしまうことがあるため、きれいに丸くするには力が必要です。水分量の違いは、パン生地の日持ちにも影響します。水分が多ければ生地の乾燥は防げますが、カビの発生率が高くなるため保存が難しくなります。同じ材料を使用していても、ピザの焼成方法や水分量の違いにより、通常のパンと異なる独特の味わいを楽しめるのです。

加水率が高くもっちりとした食感のピザ用パン生地

◎世界で愛されるピザ用パン生地の種類

世界で楽しまれているピザは、パン生地の食感や具材によって、さまざまな種類に分かれます。イタリアの代表的なピザは、ナポリ風とローマ風です。ナポリ風は、高温の窯で短時間に焼き上げるピザです。外側が軽くてなかがふわふわな、やわらかくもっちりとした食感を楽しめます。小麦粉と水、イースト、塩のシンプルな材料でパン生地を作り、手で伸ばして広げます。具材もシンプルで、トマトとモッツァレラチーズ、バジルを使用したマルゲリータが代表的です。
 
ローマ風は、薄いパン生地を窯で焼き上げるため、カリッとした食感が特徴になります。オリーブオイルを使ってパン生地を作り、綿棒で伸ばして広げていきます。丸だけでなく四角い形もあり、いろいろな種類のチーズをのせたクアトロフォルマッジが有名です。ピザは、アメリカでも広く愛されています。アメリカ風のピザは、ナポリ風の材料にオリーブオイルと砂糖を混ぜて、空気を含ませるように捏ねて焼いていきます。パン生地が分厚く、ほんのり甘い味わいで、大きなピザに多くの具材をのせて楽しむスタイルが一般的です。このように、ピザは国や地域ごとにさまざまな形で愛されています。
 
世界で愛されるピザ用パン生地の種類

◎家庭のピザ作りでパン生地を扱うときのポイント

家庭のピザ作りでパン生地を扱うときのポイントは、多めに粉付けをして、やさしく手早く作業することです。ピザ用のパン生地は、水分を多く含むためくっつきやすくなります。 捏ね続けると弾力がでて、作業台についた生地がはがれやすくなるため、多めに粉を使用します。工場では、ピザを提供するまでの過程を考慮して、加水率60%のパン生地が作られます。弾力があり、焼き上がりは少し詰まった感じの印象になります。加水率65%の生地は伸ばしやすくなりますが、くっつきやすいというデメリットもあります。パン生地はやわらかくなるため、耳がしっかりと膨らんで軽い印象の口当たりです。さらに水分量を増やした加水率70%では、少しの力でも伸びるほどパン生地がやわらかくなります。サクッとして軽い食感で、食べても重さを感じないパン生地です。

製パン工場では、中種法で材料の一部をミキシングして4時間発酵させます。その後残りの原材料を加えて最大限のミキシングを行うため、気泡数が多く膜の薄いソフトな口当たりとなります。同じ食パンでも、製品が消費者へ届くのに時間を要する工場では、軽くソフトなタイプが多い傾向にあるでしょう。パンが硬くならず老化を遅らせることができ、賞味期限が長くなるためです。分割機などの機械によるダメージが少ないという点も、気泡数が多い生地が工場で選択される理由のひとつです。

加水率が高いパン生地は、べたつくためボウルにいれたまま打ち粉をたっぷりと振ってください。取り出すときはヘラを使い、丸い形を維持します。無理に引っ張ってボウルから出そうとすると、生地が傷んで仕上がりに影響するため注意が必要です。生地の周りに耳を作ったら、指の腹を使って内側から外側に押し広げていきます。そうすることで、真ん中の気泡がつぶれて外側にたまり、耳が上手に膨らみます。パン生地がやわらかいため、やさしく扱うことが大切です。うまく広げられない場合には、オーバーナイト法を試してみるとよいでしょう。オーバーナイト法は、冷蔵庫などの低温でパン生地を一晩寝かせる方法です。発酵がゆっくり進むため、捏ね具合が少なくても上手に焼き上がります。加水率が高い生地はやわらかく、成形は難しいですが、家庭で挑戦すれば新しい美味しさに出会えます。

 
家庭のピザ作りでパン生地を扱うときのポイント

◎KOKIで扱う逆円錐型丸目機の特徴

当社で扱う逆円錐型の丸目機は、ピザ用のパン生地に最適です。大型チェーン店などのピザに使用されるパン生地は、加水率が60%で弾力があり固めに作られています。円筒型の丸目機では、生地が固いためうまく締め付けられず、丸みを整えることが難しくなります。生地玉の回転が一定方向になりやすいため、俵型になってしまうのです。俵型の生地は発酵にもばらつきがみられ、製品の品質安定が困難となります。表面がぼこぼこで粉付きの悪い部分がでてしまい、パン生地同士がくっつくトラブルにもつながります。

逆円錐型の丸目機は、下から上に生地が流れていく構造になっています。入口から出口にかけて円周が大きくなって上に行くにつれて速度が上がることにより、生地同士がくっつく2個玉トラブルが軽減します。逆円錐型の形状で生地玉を適度にねじ込めるため、固めのパン生地でも包み込むように丸くできるのです。また、ボトムプレートの角度が丸めに最適な傾斜になっています。プレート間に段差をつけることで、落ちるときにパン生地の回転方向が変わり、丸さを整えられます。円筒型から逆円錐型の丸目機に変更した事例では、俵型に丸まっていた問題が改善され、製品の質が上がったと評価をいただいています。

機械に生地の付着を防げるエンボス加工を施して、清掃やメンテナンスもしやすくなっています。また小型から大型までのサイズがあるため、事業規模によって大きさを選択できます。逆円錐型の丸目機は、ピザ用のパン生地作りにおいて、安定した品質と作業効率の向上を実現します。

 
KOKIで扱う逆円錐型丸目機の特徴

◎まとめ

ピザに使用するパン生地は、加水率によって成形の難しさが変わります。KOKIで扱う逆円錐型の丸目機は、ピザ用のパン生地に最適な丸めを提供し、製品の品質向上を実現します。逆円錐型の丸目機を含めた製パン機械に関するご相談は、当社までお気軽にお問い合わせください。
 
ピザ生地に最適な丸めを実現!逆円錐型丸目機の特徴