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パン作りを効率化!冷凍生地に対応した製パン機械

2023年9月12日
冷凍生地を活用すると、材料の計量やミキシングといったパン作りの手間を省けるため、パン作りの効率化が図れます。この記事では、冷凍生地のメリットや扱い方、冷凍生地に対応可能なKOKIの製パン機械についてご紹介します。
◎パン生地を冷凍するメリット
パン作りは、基本的に2〜4時間程度かかるため、比較的長丁場です。朝に焼きたてのパンを味わいたいと思っても、早起きがネックでパン作りがなかなかできないといった人も多いかもしれません。そのようなときに試す価値のあるのが、冷凍生地の活用です。時間のあるときに冷凍生地を作っておけば、食べたいときに成形して焼くだけなので、短時間でパン作りが可能になります。ベーカリーでも、極端に早い時間に出勤しなくてもいいように、あるいはパンの計画的な生産のために、冷凍生地を活用するのは珍しくありません。
 
チェーン展開型のベーカリーやスーパー、ホテル、レストランでは、業務用のパン生地を別の場所から仕入れてパン作りを行うケースが多いです。冷凍生地を調達することで、材料を計ったりパン生地をこねたりする手間が省けるうえに、安定した品質のパンが大量に提供できるようになります。パン生地を仕込む作業が不要になれば、その分の人員を削減したり、別の作業に充てることで業務の効率化が図れます。
 
技術や経験の浅い人材でも、冷凍生地を使えばクオリティの高いパンを作れます。さまざまな種類の冷凍生地を仕入れれば、パンのバリエーションを豊富になるでしょう。冷凍生地は1〜3ヶ月程度の長期保存が可能なうえ、必要な分だけ解凍して使えるので、在庫の調整がしやすくロスの削減にもつながります。このように、冷凍生地はパン作りにおいてさまざまなメリットをもたらします。製パンの会社やパンを扱う外食店、あるいはベーカリーの開業を検討している人にとって、冷凍生地は人手不足や生産性の向上など課題を打開するカギとなり得るのです。

パン生地を冷凍するメリット
◎冷凍生地の扱い方
冷凍生地を作るには、一次発酵後に冷凍する方法と、成形後に冷凍する方法があります。さまざまな種類のパンを作って楽しみたいとき、または作るパンの種類が未定の場合には、一次発酵の後に冷凍するのがよいでしょう。発酵後にガス抜きをして丸め、分割したらパン生地同士がくっつかないように個別にラップに包んだ後、さらに乾燥を防ぐためにジップロックに入れて保存をします。一方で、作りたいパンがすでに決まっている場合は、成形後にひとつずつラップに包んで冷凍すれば、より効率的にパン作りができます。
 
パン生地を冷凍する際には、迅速に凍らせるのがポイントです。パン生地は室温でも発酵してしまうため、できるかぎり早く凍らせるとパンの品質を維持できます。完全に凍ると、パン生地から水分が失われる心配もなくなります。冷凍生地は復温の仕方も大切です。電子レンジを使う方法もありますが、可能であればゆっくり復温したほうがパン生地内の温度が均一になるため、おいしいパンに仕上がります。電子レンジを使う場合は、1度弱めの温度で30秒温めて、その後は様子を見ながら10秒ずつ追加で温めていきましょう。パン生地が熱くなりすぎると、イースト菌が死滅してしまうので注意が必要です。自然解凍する場合は、乾燥しないように冷凍生地に濡れ布巾をかけて室温で1〜2時間置いておきます。もっとも時間をかけて復温できるのが、冷蔵庫を使う方法です。冷凍生地を冷凍庫から冷蔵庫に移して、8時間ほど置いておけば解凍できます。冷凍生地を復温してから扱う際は、生地の温度が15℃程度まで上がるのを確認してからにしましょう。生地が冷たいまま成形すると、発酵が鈍ってパンが十分に膨らまず、目の詰まった固いパンになってしまいます。
 
冷凍生地にするなら、発酵力を保持してくれる油脂や砂糖、乳製品が多く含まれるパンを選びましょう。パン生地に糖分が少ないハード系のパンや、風味を楽しむライ麦パン、全粒パンは冷凍生地にするのに向いていません。発酵が鈍くなったり、上手く生地が伸びなくなったりする可能性があります。食パンやカンパーニュなどの大きいパンも、冷凍や復温の際に生地内の温度にムラができやすいため、冷凍生地にするのは避けましょう。

冷凍生地の扱い方
◎冷凍生地に対応したKOKIの丸目機
パン工場などで冷凍生地を扱う場合には、冷凍生地に対応した製パン機械を使用します。従来の丸目機では冷凍生地が固いため、きれいに丸まらないことがあります。当社の開発した丸目機Cup Cone Rounder CCR08/10/12は、冷凍生地でも適度な締めつけできれいな丸目が可能です。
 
Cup Cone Rounder CCR08/10/12は、丸まりの良い傘型丸目機とパン生地へのダメージが少ない円筒型丸目機のいい所を合わせ持った逆円錐型のシリンダーを採用しています。丸目重量や1時間ごとの製造個数で選ぶ丸目機は変わります。丸目生地にシリンダーの表面が上から覆うような形状になっているため、短い距離かつ適度な締めつけで優しく包み込むような丸目が可能です。丸目の距離と時間を短縮することで、ラウンディングのストレスが最小限に抑えられ、丸目後の生地玉の回復発酵を早められます。
 
従来機の傘型や円筒型にはないシリンダーやボトムプレート、トラフガイドの組み合わせで、冷凍生地やピザ生地などに対応可能、再丸目にも適しています。トラフガイドは、ラインの用途別に合わせたものが選択できます。トラフガイドにはパン生地がつきにくい表面加工が施されているため、清掃などのメンテナンスが簡単に行えます。たとえば、オプションの跳ね上げ式トラフは、ノブを緩めることで簡単にトラフが跳ね上がるので、ボトムプレートとの接触面を簡単に清掃でき、より衛生面を確保できる構造になっています。

冷凍生地に対応したKOKIの丸目機
◎まとめ
冷凍生地は、扱い方に気をつけながらメリットを活かすことで、普段のパン作りがスムーズになります。KOKIでは、成型ライン専門メーカーとして、お客さまの声を反映しながら製パン機械に関わる一連の業務を行っております。製品についてのご相談やご質問は、当社までお気軽にお問合せください。

パン作りを効率化!冷凍生地に対応した製パン機械