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秋にぴったり!ドライフルーツを使ったパンづくり

2023年10月31日
秋は美味しいフルーツが出回る季節です。旬のドライフルーツを使用したパン作りも楽しいのではないでしょうか。この記事では、秋のパン生地作りのポイントから、ドライフルーツを使ったパン、KOKIで取り扱っているレーズン分離機についてご紹介します。
◎秋のパン生地作りのポイント
夏のパン生地づくりに比べると、秋は涼しくて過ごしやすい日が多くなるため、パン生地づくりでは理想的な環境といえます。とはいえ、1日を通してみても朝と夜の寒暖差が大きい季節でもあります。秋は全体を通してみればパン作りに取り組みやすい季節ではありますが、日々変わる気温に合わせたパン生地作りが大切です。
 
暑さがぶり返して気温が高くなる日は、過発酵に気をつけなければなりません。そのため、仕込み水を冷蔵庫で冷やすなどの対策が必要になります。しかし、半袖では涼しいと感じるような日に同じ対応をすると、パン生地が冷えすぎてしまう恐れがあります。パン生地が冷え過ぎると発酵がうまくいかなかったり、発酵に時間がかかったりする原因になります。涼しくなってきたら、仕込み水は常温のものを使うようにしましょう。常温の水でもパン生地が冷えすぎてしまうようなら、お湯を入れて調整してください。また、夏は湿度が高かったために少なめにしていた水分量も、空気が乾燥しはじめる頃には元のレシピ通りの分量に戻すのが良いでしょう。バターなどのパン生地に混ぜる材料の温度も、仕込み水と同じように扱います。いずれにしても、大切なのは最終的なパン生地のこね上げ温度が25〜28℃になっているかどうかが大切です。
 
秋も終盤になり冬に近づいて寒くなると、グルテンの伸びが悪くなりパン生地が扱いにくくなることがあります。そのような日に気をつけなければいけないのは、発酵不足です。対策として、暖房を使って室温を暖かくする他に、レンジやオーブンの発酵機能を活用したり、発酵時間を10〜15分程度少し長めに取って調節するようにしましょう。

秋のパン生地作りのポイント
◎ドライフルーツを使ったパンづくり
秋は収穫の季節であり、ぶどうや柿、なし、いちじくなどの多くのフルーツが旬を迎えます。これらのフルーツを乾燥させたドライフルーツは、そのまま食べても美味しいですが、パンとの相性も抜群です。パン生地にドライフルーツを練り込むことで、味や香り、食感のバリエーションが広がり、見た目も鮮やかなパンが作れます。自分の好きなドライフルーツを組み合わせたり、ナッツと一緒にパン生地に入れるなど、楽しみ方もさまざまです。
 
ドライフルーツは、食物繊維やミネラルなどの栄養素が豊富です。パン生地にドライフルーツを使うことで、健康や美容の面でも期待できます。たとえば、ぶどうをドライフルーツにしたレーズンは、むくみ予防に役立つカリウムや、貧血対策に効果が期待できる鉄分を多く含みます。ほかにも、レーズンはブドウ糖も多く含んでいます。ブドウ糖は、体内に吸収されやすく効率の良いエネルギー源になるため、レーズンは体を動かしたり頭を使ったりするときに積極的に取り入れたいドライフルーツです。
 
パン生地に使うドライフルーツは、必ず湯通ししてから使うようにしてください。湯通ししないとパン生地の水分をドライフルーツが吸収して、パンの仕上がりがパサパサになったり固くなったりしてしまいます。湯通しの方法は、ドライフルーツをザルに入れたら、上から全体に熱湯をさっと回しかけた後は、水気を切りながら冷まします。パン生地に混ぜる際には、さらにキッチンペーパーなどできちんと水気を切ってから使いましょう。混ぜるタイミングは、パン生地が8〜9割できあがった段階がベストです。
 
ドライフルーツをパン生地に混ぜる際は、入れる量に注意が必要です。あまり多く入れすぎると成形しにくくなるうえ、グルテンの形成を邪魔するので膨らみが悪くなるというデメリットがあります。目の詰まったパンにするために、あえてドライフルーツを多めに入れることもありますが、そうでなければパン生地に対して20〜30%の配合に収めるのと良いでしょう。ドライフルーツはグルテンの網目構造を分断させてしまうため、ドライフルーツが入ったパン生地の発酵は通常のパン作りよりも時間がかかります。入れるドライフルーツの量が多いほど、発酵が終わるまで時間がかかることを考慮しておきましょう。

ドライフルーツを使ったパンづくり
◎KOKIのレーズン分離機SRS16
製パン工場でレーズンパンを作るときには、大量のレーズンが使われます。しかし、大量のレーズンを段ボールで管理した場合、粒同士がくっついて大きな塊になってしまうため、パン生地に入れる前にほぐす作業が必要になります。ブロックになったレーズンを手作業でパラパラにしていては効率が悪いので、製パン工場ではレーズン分離機を使用します。
 
KOKIでは、Simple Raisins Separator SRS16というレーズン分離機を扱っています。SRS16はシンプルな機構で、レーズンを傷めることなくスピーディーに分離ができます。スイッチを入れ、塊になったままのレーズンを分離機の上から落とし込むと、レーズンは回転する破砕スパイラルと粉砕リング、拡散羽根を通り、網目状のパンチングプレートの下に落ちていきます。レーズンを投入してから下のボックスに落ちるまでにかかる時間は、わずか10秒ほどです。
 
SRS16はオールステンレス製のため、衛生的にも安心して使えます。主要な部品は取り外しができる構造になっているため、メンテナンスがしやすくなっています。操作方法ははスイッチのオンとオフのみ、レーズンブロックを入れるだけなので取り扱いが簡単です。実際にSRS16を導入した工場では「大幅な時間の短縮と作業員の負担が減り、作業の効率が良くなった」「手でほぐすよりレーズンへのダメージが少なくなった」といった結果がでています。

KOKIのレーズン分離機SRS16
◎まとめ
秋は穏やかな気候のため、基本的にはパン作りに取り組みやすい季節ですが、朝晩の寒暖差やその日の気温は気にする必要があります。秋ならではのポイントを押さえつつ、旬の美味しいドライフルーツを使ったパン作りをぜひ楽しんでくださいね。

秋にぴったり!ドライフルーツを使ったパンづくり