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パン工場でパン生地を入れる箱ドゥボックス

2022年5月31日
ベーカリーやパン工場でパンを製造する場合、作るパンの量に合わせて、必要な道具も増えていきます。大量生産のために手作業では難しい工程では、製パン用の製造機械を使用したり、量りやオーブンといった道具も大量生産用の大型機械を使用します。大型の製造機械以外にも、大量生産を行うために必要になる道具があり、そのひとつがドゥボックスです。この記事では、ドゥボックスとはどのような道具なのか、どの工程で使用するのかなどご紹介します。
 
◎パン工場の製造ラインに欠かせないドゥボックス
家庭でパン作りをする場合、パンの材料を揃えるだけでなく、いろいろな道具を使います。生地を混ぜるボウルや軽量スプーン、ゴムベラやめん棒、作るパンによってはパンの型も必要になるでしょう。一方工場でパンを大量生産する場合は、各工程で業務用の製造機械を導入してパン作りを行います。
 
ドゥボックスと聞いて、ボックスという言葉から箱型の道具を連想するかもしれません。とはいえ、ドゥボックスが実際にどんな道具なのか分からない方も多いのではないでしょうか。ドゥボックスは、毎日たくさんのパンを作っているベーカリーでも使用されることのない道具で、パン工場など、製造ラインを使ってパンの大量生産をしている製パンの現場のみで使用されています。ドゥボックスは、パン生地を入れておくための道具で、トレイやバットのような役割をしています。ベーカリーでも、家庭で使用するものよりも大きなプラスチックやステンレスのトレイを使用しますが、パン工場では、1度に多くのパン生地を作ってパンの製造をしているため、ひとまとまりになった大きな生地を入れる、大きなドゥボックスが必要になるのです。
 
ドゥボックスは、ステンレスなど鋼板製のボックスで、深さがある長方形の箱型をしており、上側にはフタはなく開いています。大きさは、製造しているパンの量などによって選ぶことができますが、横幅が1mから2.5m、縦幅が50cmから70㎝、深さが45㎝から50㎝ほどの大きなボックスで、食パンであれば1,000斤分以上のパン生地が入るような大きさです。ドゥボックスには、樹脂タイヤ が付いたキャスターがあり、パン生地を入れたまま、タイヤを使って簡単に移動させられるようになっています。

◎ドゥボックスを使用するパン作りの工程
ドゥボックスは、製パンのどの工程で使用されているのかご紹介します。ドゥボックスは、パン生地を機械から機械へ移動させるときに使用されており、パンが焼き上げにいたるまでにドゥボックスを使用するのはおもに2回です。パン工場では、まず小麦粉と水、発酵のためのイーストをミキサーと呼ばれる機械でまぜて中種を作ります。パン工場でパンを作る場合、1度に多くの量の材料をこねていきます。そしてこねられてできあがった大きな中種が、ドゥボックスごとに分けられます。
 
ドゥボックスに入れられた中種は発酵室へ運ばれ、湿度と温度を管理した部屋で、決められた時間ドゥボックスに入れたまま保管され、発酵することによって大きくふくらみます。ドゥボックスのなかで発酵したパン生地は、小麦粉や水、食塩、バターなどの材料をさらに加えて、もう一度ミキサーでこねるため、ドゥボックスに入れたまま発酵室からミキサーへ移動し、ミキサーへ投入する際にドゥボックスを離れます。パン生地は、ミキサーでさらにこねられたあと、製造するパンの重量に切り分けるため、もう1度ドゥボックスへ移されて移動し、分割機と呼ばれるパン生地を分ける機械へ投入されます。その後、パン生地は分割機で小さく切り分けられるので、ドゥボックスを使用するのはここまでです。パン生地自体は、中間発酵やガス抜き、成形、最終発酵、パンニングなどの工程を経て焼き上げていきます。

◎ドゥボックスを持ち上げるリフター
ドゥボックスに入った大量のパン生地をミキサーや分割機へ入れる際に必要になるのが、リフターという機械です。リフターは、ボックスエレベーターともよばれており、ドゥボックスをエレベーターに乗せて運ぶように上に持ち上げることができます。ドゥボックスには大量のパン生地が入っており、ドゥボックス自体も鋼板製の大きなボックスなので、パン生地の入ったドゥボックスはかなりの重量になり、人の力で持ち上げて機械へパン生地を投入することはできません。リフターには頑丈な柱が2本付いており、リフターにドゥボックスを設置すると、機械の力でドゥボックスごとパン生地をリフターや分割機の投入口まで持ち上げることができます。
 
ドゥボックスが上昇したら、リフターの機械操作でドゥボックスを反転させ、リフターや分割機にパン生地を投入させられる仕組みです。ドゥボックスについているキャスターは取り外しすることができるため、リフターに設置する際に取り外し、ドゥボックスが上昇する際にタイヤに付着した異物などが生地に混入しないようになっています。


◎まとめ
ドゥボックスは、大量のパン生地を保管し、機械から機械へ移動させるための道具です。メインになる道具ではありませんが、すべての工程が滞りなく円滑に進むために必要な、パン工場などの大量生産を行う現場では欠かせない道具のひとつです。KOKIでは、製パンの現場の声を取り入れて、製パンの製造機器の開発や販売しており、分割機や丸目機を中心に、リフターなどの周辺機械の製造販売もしています。製パンに関することでお悩みやご相談がありましたら、お気軽にKOKIまでお問い合わせください。